2025/06/17 14:44

■ストレスは生活習慣病や動脈硬化を促進する大きな原因?!

最近読んだ本の中に、生活習慣病や動脈硬化は食事や運動だけでなく、ストレスが要因の一つと書いてありました。今回はそのストレスを取り上げてみたいと思います。

 

■ストレスの原因は?

最近行われた調査で日々の生活の中でストレスを感じる方は78割に達しているそうです。その原囚は職場や仕事、家庭における人間関係に起因するものが大半を占め、生活基盤に付随するストレスなので、現実には完全に避けることはできません。

 

■ストレスは悪いもの?

私たちの脳は様々な刺激に対して常に自動的に反応して、ホルモンの分泌、自立神経、免疫系を調節し、心や体のバランスを保とうとしています。これは私たちが環境に適応し、生きて行く上で、必要不可欠な営みで、恒常性(ホメオスタシス)と言います。ストレスはこの様々な刺激に対して生体が反応している状態のことを指し、いわば私たちが生きている証でもあるのです。また、ストレスで抵抗力が増し、頭も冴えて、気力や体力も充実します。適度のストレスは、実は私たちが生き生きと暮らしてゆくために欠くことのできないものなのです。ただ、処理能力を超えた過剰ストレスが生体に対して様々な悪影響を与えるので、上手につきあうことが大切となります。

 

■過剰なストレスは生活習慣病の大きな原因?

ストレスを受けると、脳の交感神経が刺激されると同時に、下垂体も刺激を受けて副腎皮質刺激ホルモンを分泌します。すると副腎からカテコールアミンというホルモンが分泌され、このカテコールアミンには、心拍を増加し、血管を収縮し、血圧を上げる作用があるのです。また、ストレスは脂質代謝の異常を引き起こして血液中の悪玉レステロールを増やし、血栓を作りやすくするとも言われています。このようにストレスはホルモンや自律神経のバランスを乱し、高血圧や高脂血症、糖尿病などの生活習慣病の原因になるのです。さらにストレスが持続し蓄積されると、動脈硬化が促進され、心筋梗塞などの冠動脈疾患を引き起こす危険性が高くなるそうです。


私ごとになりますが、私は突然、その冠動脈疾患になりました。食事は普通、運動もしているのに、どうして?と思っていましたが、その要因の一端が分った気がします。無理を重ねた疲労、睡眠不足の上に、自分ではやり過ごしているストレスがありました。また、30代で卵巣摘出手術をして、ホルモンのバランスを崩して、長年にわたり、副腎脂質ホルモンが普通の方より多く分泌され、カテコールアミンの過剰分泌に拍車をかけていたかもしれません。幸い私は元気になりましたが、ストレスと縁の切れない私たちです。ストレスとどう向きあうか?次はその対処法に触れてみたいと思います。