2025/06/19 11:52
■新潟薬科大特別招聘教授・杏林中医薬情報研究所所長 袁世華先生
雑誌に掲載された専門家の先生の記事から抜粋しました。

■杏仁は呼吸器の粘膜の潤い不足を防ぎ、呼吸器を強くする効果
喘息や気管支炎といった呼吸器にトラブルを抱えている人はのどや気管支、肺の粘膜が乾燥しがちです。乾燥すると、呼吸器の粘膜に空気中のホコリやウイルス(細菌よりも小さな病原体)などの異物が付着したときに過剰に反応したり、菌が増殖したりしやすくなります。その結果、咳や痰に悩まされるようになるのです。そうした呼吸器の粘膜の潤い不足を防ぎ、呼吸器を強くする効果があるとして、昔から重宝されてきた食品があります。それが、杏の種・杏仁です。
■杏仁豆腐は薬膳料理の一種
杏は、バラ科サクラ属の植物で、原産地はヒマラヤ山脈に連なるネパールから中国の山岳地帯にかけての地域です。カラモモやアプリコットとも呼ばれ、その実やジャムなども口にしたことがある人も多いでしょう。杏は果実よりも、種の中にある白い核(杏仁)に優れた薬効があるといわれています。杏仁といえば、デザートの杏仁豆腐を思い浮かべる人もいるでしょう。実は杏仁豆腐は、もともと杏仁を粉末にして作った薬膳料理の一種。甘く食べやすくしたものが、デザートとして定着したというわけです。
■杏仁は呼吸器系病気の生薬「本草網目」
独特の香りや苦みのある杏仁は、中国の漢方の古典「本草網目」にもその名前が記載されており、呼吸器系の病気の生薬として用いられてきました。
その代表的な効能は、呼吸器の異常な興奮を鎮めて炎症を抑え、鎮咳(咳を鎮める)、去痰(痰を切る)作用を発揮するとされています。その薬効により、つらい咳込みや痰、喘息の発作が軽減するのです。
この作用を漢方の古典では、「潤肺」といいますが、現代の薬理実験において、杏仁が気管支の粘膜の乾燥を防ぐ理由は解明されています。
■杏仁は大腸を潤し常習性のある便秘にも
杏仁には、オレイン酸やリノール酸、バルミトレイン酸、ステアリン酸、パルチミン酸という5つの脂肪酸(油脂の構成成分)が含まれています。これらの脂肪酸はいずれも、優れた保湿力を備えているため、摂取することで、のどや気管支、鼻などの粘膜を潤します。
さらに、杏仁に含まれるアミグダリンという香りの成分の働きも見逃せません。アミグダリンとは、杏独特の甘い香りの正体で、かいだり摂取したりするとで、肺や気管支の働きを強化したり、呼吸器の興奮を鎮めて炎症を抑えたりする働きあるとされています。
また、杏仁には、大腸を潤す作用もあり、常習性のある便秘にもよく用いられます。
■長年続いた喘息の発作がアプリシャルシードプラス甜杏仁プラスで改善
普段は多少の咳が出る程度ですが、疲れが溜まりすぎると寒暖差にも反応し、ついには呼吸困難で救急車を呼ぶほど悪化してしまいます。少しでも楽になればとアプリシャルシードプラス甜杏仁プラスを飲むようになりました。咳が軽くなり、処方されていた薬を使う回数が減りました。今では、驚くほど楽になっています。これからも使い続けて行きたいです。(兵庫県/O様)
