2025/06/24 13:55

■温かいお湯に浸かる民族は世界の中でも日本ぐらい

日本では昔から温泉や銭湯に入る習慣があります。毎日のように温かいお湯に浸かる民族は世界の中でも日本ぐらいらしいです。シャワーではなく、浴槽浴が心身に与える効果は3つです。

 

①温熱作用

温かいお湯に浸かると当然体の表面が温められます。次に皮膚の下まで熱が伝わり、血管の拡張が起こり、血液の流れを良くします。人間の細胞は、体中に張り巡らされた血管を流れる血液によって酸素や栄養を受け取り。二酸化炭素や老廃物を回収します。血液の流れが悪くなるといろいろな障害を起こし、身体に不調がきます。血流が良くなることは新陳代謝の活発化、免疫力、体力の強化が期待できます。また、身体が温まることで、筋肉や関節の緊張をほぐし、肩こり、腰痛、筋肉痛も和らぐ効果も期待できます。

 

②静水圧作用

お湯に浸かると人間の体には水圧がかかります。水圧が血管にかかることで、血液が心臓に押し戻されます。また、水圧で押さえつけられていた血管は、お風呂から出た瞬間に開放され、血液は一気に流れ出します。この一連の働きが血流を良くすることに繋がります。ガラスの行水やシャワーでは期待できませんので、肩までしっかり浸かりましょう!

 

③浮力

主に精神面に効果をもたらします。お湯に肩まで浸かると体重は10分のIになります。体が軽くなることでリラックス効果が高まります。

 

■正しい入浴法

①お湯の温度は3840

温度が高いと体には悪影響を及ぼすので注意が必要です。人間の体には自律神経があり循環器、消化器、呼吸器など生命を保つための働きを調整しています。自律神経には、体を興奮させる交感神経と逆にリラックスさせる副交感神経の2種類があります。42度以上の熱いお湯に入ると交感神経が働いて血圧が上がり、脈が速くなり内臓の働きが弱まってしまいます。3840度で身体を温め、副交感神経の働きで身体を癒しましょう。

 

②屑まで浸かる全身浴

最近のダイエット目的で半身浴が推奨されていますが、温熱作用、静水圧作用が働きにくいです。肩こり、頭痛、足のむくみ等にも全身浴に効果があるようです。

 

全身浴の入浴時間は延べ10分。最初に5分、身体を洗って5分で大丈夫です。ただ、心臓、肺に疾患がある人は半身浴で体が温まるまで、2030分かけてゆっくり入ることをおすすめします。

 

③ヒートショックに要注意

入浴は高齢者にとって命取りになる場合があるので、十分気を付ける必要があります。寒い脱衣所と浴槽との温度差が血圧、血管、心臓に大きな負担がかかり、脳卒中、心臓発作を起こすことがあります。特に冬場は脱衣所に暖房を入れるか、浴梢の蓋を空けて浴室全体を温めておく等十分な準備をしてください。入浴前後には十分な水分補給を忘れずにしてくださいね。

 

熱中症、脱水症予防に入浴前後に最低500mlの水分を補給してください。

免疫力を高めるには身体を冷やさないことも大事です。お風呂上がりのビールは楽しみですね。しかし、せっかく温まった身体を冷やさないためにも温かい飲み物を飲んで、免疫力を高めて元気な高齢者を目指しましょう!